ある程度俺の荷物を片付けて休憩してると、誰か2人やって来た。
「一馬ー!遊びに来てやったぜー。」
「結人。いくら一馬の部屋だからって意味はないと知りつつもノックしないのはちょっと
失礼ってもんでしょ。」
「いーのいーの。ってあれ、靴1個多くねぇ?」
「誰かいるんじゃない?」
−−−ガチャ
「・・・一馬、その人は?」
「あぁ、俺のクラ「一馬!?お前っ、男子校のしかも寮に女連れ込む程度胸あったのか!?
俺だってしたことないのに!!うわー、一馬に抜かされたってかなりショック・・・。」
「ちょっと待て。誰が女だ!!」
「・・・あれ?男?」
「正真正銘男だよ!お・と・こ!!」
「・・・・・えぇっ!?」
「何だ、その反応は。」
「だってめちゃくちゃ女顔・・・ゴフッ」
とりあえず言いたい事は分かったから鳩尾に蹴りを一発入れておいた。
まったく、失礼なヤツだ。
俺の蹴りあまく見んなよ。
あ、一馬。そいつ当分動かないと思うから介抱してやってくれ。
ふと、もう一人のヤツからの視線を感じて振り向くと眼が合った。
「・・・何だよ?」
「名前、何て言うの?」
「
・・
。」
「へぇ、
か。俺は郭英士。英士って呼んで。よろしくね。」
「・・・うん!!」
やっぱり俺も友達欲しいわけで。
さっきの騒動でちょっと警戒してたけど、こういう風に挨拶されたから大丈夫だな、って思ったわけ。
それで俺も満面の笑みで返したんだ。
あぁ・・、それが駄目だったんだな。
「やっぱり。可愛いね。」
「は!?か、かわ・・・・っ!?」
いきなりこいつ、英士は俺の顔のラインをそっと撫でてきた。
女と勘違いしてきたヤツは結構いたけど、こんな事してきたのは英士が初めてで。
突然の事に頭ん中がちゃんと回転しなかったから動けなかった。
「「何してんだよっ!!」」
バシッ
「ちょっと何するの。痛いでしょ。」
「英士が
に手ぇだそうとするからだ!」
「明らかに怖がってんだろ!」
一馬と茶髪のヤツが英士を叩いていた。いや、殴っていた?
お蔭で俺は助かったけど。けど・・・。
「っ何こいつ!?ていうか何この変態!?」
俺の思考回路は既にショート状態。
とりあえず、英士という名の変態から出来る限り離れる。
それこそ壁の端っこまで。
「そんなに逃げなくても良いでしょ。戻っておいでよ。」
「い、嫌だっ!!」
「英士。あんまりやり過ぎると、これから
、会ってくれなくなるぞ。」
一触即発の雰囲気(って言っても英士は敵意むき出しなの俺だけだけど)を断ち切るように一馬が言った。
いや、もう現時点で会いたくないんですが?
「それも困るね。分かった分かった。もう何もしないって。」
「
ー。戻って来いー。」
どこまで信じていいのか分かんないけど、安全な一馬の後ろに隠れながら戻って行った。
「悪ぃな。いつもは英士、こんなんじゃねぇんだけど。」
「あぁ、普段はもっとクールっていうか冷静沈着なヤツなんだよ。」
そんな事言われても、1度警戒心を抱いた相手をすぐ許せるほど俺も心は広くないからなぁ・・・。
会ってすぐにブラックリスト入りしたヤツは、英士が初めてだよ。
「じゃ、俺達そろそろ帰るわ。」
「一馬、
。またね。」
「おぅ。」
「・・・・ん。」
その後少し話して、英士がそんなに悪いヤツじゃないって事は分かった。
分かった、けど・・・。
やっぱりまだ警戒心は解けないんだな。
まぁ、徐々に慣れていこう。
あれも立派な個性だよん。うん。・・・・・・・うん。
そうでも思わねぇとやっていけないから!!
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****あとがき****
この話にBL入ってません。入ってませんから!!
まだ大丈夫、なハズ。
これくらいでも無理っ!だったお嬢様方、ごめんなさい(ペコ)
英士がこんな扱いですが・・・。
まぁ、嫌われキャラにはしないようにしますので。
2006.5.6